中古車購入チェックポイント
更新日:2022.05.29 / 掲載日:2022.05.29

中古車をローンで購入する時に頭金は必要?どのくらい用意すべき?

中古車を購入するにあたって、自己資金だけでは足りないので自動車ローンを組もうと考えている方もいるでしょう。しかし、ローンというと「頭金を準備しなければならないのでは?」と思うかもしれません。

自動車ローンの場合、頭金は用意していても、していなくても利用できます。頭金を用意するにあたってメリットとデメリットがありますので、自分にとってどちらのほうが大きいかで判断しましょう。

また頭金を支払う際、近年ではクレジットカードを使った方法に対応しているお店もあります。クレジットカード決済のメリットとデメリットも紹介しますので、参考にしてみてください。

中古車購入時に頭金は必要なもの?

中古車を購入する際、自動車ローンを組む場合は頭金を絶対準備しなければならないということはありません。

しかし、頭金を用意することのメリットはとても大きいので準備しておくと良いでしょう。その理由について以下で詳しく説明します。

頭金なしでもローンを組める場合はある

自動車ローンの場合、頭金ゼロのフルローンもあります。中古車が欲しいけれども手持ちがないという場合でも、ローンを組めばすぐに購入することはできます。

しかし、頭金ゼロでもローンが組めるかどうかは、ケースバイケースです。

自動車ローンは大きく分けて「金融機関のローン」と「ディーラーや中古車販売店の取り扱っているローン」があります。

金融機関や販売店の中にはローンを組むにあたって、「頭金を一定額準備しなければならない」としているところもあります。そのため、頭金ゼロでもローンが組めるかどうか、あらかじめ確認しておくといいでしょう。

ただし、頭金ゼロでローンが組めても、融資が受けられるとは限りません。頭金なしということはそれだけ借入金額が大きくなるので、その分審査は厳しくなります。

頭金を用意するメリット

頭金を用意するメリットとして大きいのが、今後の返済負担を軽減できる点です。頭金が多ければ多いほど、借入額を少なくできます。借入期間を短縮したり、月々の返済額を少なくできたりできるということです。

返済の負担を軽くしたければ、頭金をできるだけ用意しましょう。

また、自動車ローンもほかのローン同様、借り入れにあたって審査が行われます。頭金を用意していると、審査で有利になる可能性があります。中古車購入にあたって、ある程度お金を貯蓄できたことが、返済能力があると判断されるからです。

また、自動車ローンは金利に幅を設けている場合が多いです。頭金を用意していると、適用される金利は優遇されるかもしれません。返済の負担を軽減できるのは大きなメリットと言えます。

頭金を用意するデメリット

頭金を準備するデメリットとしては、ある程度まとまった資金を用意しなければならない点です。

車を購入するにあたって、本体価格以外にも諸費用がかかります。税金、自賠責保険料、手数料も各種かかります。そこにさらに頭金が発生するので、これだけの費用をすべて賄えるか慎重に見極めないといけません。

頭金を支払うとなると、手続きが煩雑になるのもデメリットの一つです。自動車ローンの申し込み以外に、頭金の支払手続きも発生します。

頭金の支払方法のメインは銀行振込です。場合によっては限度額を超えてしまうので、何度かに分けて支払わないといけないかもしれません。

【結論】頭金を支払ったほうが月々の返済が楽に

自動車ローンを組むにあたって、頭金を絶対用意しなければならないわけではありません。用意するのとしないのとでは、それぞれメリットデメリットがあります。

しかし、今後の返済負担を軽減したいのであれば、頭金を用意するのがおすすめです。借入額を減額できるので、その分返済の負担が軽くなります。

また頭金を用意しているとフルローンと比較して、審査も有利に働きます。審査に通過できるか不安であれば、頭金を用意したほうがいいでしょう。

同じ借入額でも頭金を用意していれば、購入できる枠も大きくなります。つまり、購入できる中古車の選択肢も広がり、自分に合った車を所有できる可能性も高まりますので、頭金をできることなら用意したほうがいいでしょう。

頭金の相場と支払うタイミングについて

中古車を購入する時は、頭金を用意したほうがメリットも大きいです。もし頭金を用意するのであれば、相場はどのくらいか、どのタイミングで支払うのかについて知っておくと役立ちます。

頭金の相場はいくら?

頭金を支払う場合、どの程度用意するかは基本的にその人の自由です。しかし、一般的に目安とされるのが、本体価格の2~3割です。

例えば、200万円の中古車を購入するのであれば、40万~60万円程度を頭金として用意するのが理想だとされています。

人によって、頭金の用意の仕方はさまざまです。費用の端数の部分を頭金で支払うという方もいます。また、借入額を先に決めてしまって、欲しい中古車との差額を頭金として支払うという方もいます。

このように、自分の返済プランに合わせて頭金をどうするか検討しましょう。

ただし、金融機関の自動車ローンの場合、頭金の下限が設けられている場合もあります。銀行の中には、本体価格の1割未満の金額は頭金として認めないといったものも見受けられます。

頭金はいつ支払うの?

頭金を支払うタイミングに統一のルールはありません。中古車を取り扱っているディーラーや販売店によってまちまちなので、ローンを組む際にはあらかじめ担当者に確認しておきましょう。

一般的には、売買契約を交わす時に頭金を支払います。この時、名義変更の手続きを進めるにあたって必要書類をお店に渡しますが、そのタイミングで頭金を支払うことが多いです。

一方で契約時と納車時の二段階で、頭金を支払う形をとっているお店も見られます。まず、契約時に手付金として頭金の一部を支払います。そして納車の段階で、残りの頭金をすべて支払う形です。

他の支払方法もあるかもしれないので、商談の時に確認しておきましょう。

頭金の支払方法について

頭金の支払方法は、基本には現金払いです。しかし、ある程度まとまった金額になるので、現金を持ち歩くのは防犯上不安という方もいるでしょう。

そこで、近年はいくつか支払方法を用意しているところも出てきています。具体的には、銀行振込やクレジットカード払いなどです。

中には現金と銀行振込、クレジット決済の複数の併用払いを認めている場合もあります。

どのような支払方法に対応しているか、併用払いは可能かどうか事前に担当者に確認しておきましょう。

クレジットカードは利用限度額が設定されています。頭金がこの利用枠を超えないかも、前もって確認しておいてください。

頭金と手付金の違い

頭金の支払方法として、契約時と納車時の二段階で支払う方式をとっているところもあります。

最初の支払いは「手付金」という名目になるかもしれません。手付金とは、車両の売買契約するにあたって、購入の意思を示すためのお金です。のちに売買契約がキャンセルになった時のための担保のようなものになります。

一方頭金とは、ローンを組んで購入するにあたって、最初に支払うお金のことです。頭金は中古車代金の支払いに充てられます。

手付金も売買契約が成立すれば、車の購入代金に使われますが、のちに購入をキャンセルした場合は、手付金が戻ってこない可能性が高いので注意しましょう。

ローンの金利も想定すること

自動車ローンを組む際は、金利のことを意識するのが重要です。ちょっとした利率の違いでも、返済総額がかなり変わってくる可能性があります。

例えば、2.5%と8.0%の年率の自動車ローンがあったとします。もしこれで200万円借り入れて5年間で完済するローンを組んだとしましょう。すると、月々の返済額は5,000円以上も違ってきます。総返済額に至っては30万円超の違いになります。

中古車は何百万円するものが多いです。そのため、数パーセントの金利の違いでも、返済負担は大きく変わってくるのです。

一般的に銀行の自動車ローンは低金利なものが多いです。しかし、低金利のローンは審査が厳しくなりがちなので、その点も留意してください。

頭金の下限額に注意

自動車ローンの中には、頭金の下限額を設定しているところもあるので注意してください。もし下限額に満たない額しか準備できなかった場合、頭金として認められません。

下限額を設定しているかどうかは、自動車ローンによってまちまちです。申し込もうと思っているローン会社に下限額の設定はあるのか、ある場合いくらなのか、をあらかじめ確認しておきましょう。

下限額はローン会社によりけりです。しかし、一般的な傾向として車両本体価格の10%程度というところが多いです。

頭金の相場と言われている車両価格の20~30%の額であれば、条件をクリアできると思っていいでしょう。

銀行振込の場合は手数料負担がかかることも

頭金の支払方法として、銀行振込に対応しているところもあります。この場合、お店に現金を持参する必要はありません。

もし銀行振込を利用するのであれば、振込手数料の負担がどうなっているか確認しておきましょう。

これは、お店によりけりで、お店側が負担するケースもあれば、お客さんが負担するケースの両方考えられます。

もし心配であれば、前もってお店の担当者に問い合わせておきましょう。それ以外にも売買契約書の中に手数料に関する項目が記載されています。こちらで確認するのも一つの方法です。

クレジットカードで頭金を支払う際の注意点

ディーラーや中古車販売店の中には、頭金の支払いをクレジット決済で受け付けているところもあります。カードを持っているのであれば、クレジット払いが可能か確認しておきましょう。

ただし、頭金の支払いでクレジットカードを使用するのであれば、まず自分のカードの利用限度額を確認してください。買い物でたくさんカードを使っていると、全額頭金を決済できない恐れがあります。

クレジット決済する時にはコストがかからないかも確認しておきましょう。お店によってはカード払いする時に決済手数料など別途料金を請求される可能性があります。

カード払いには、一括のほかにも分割やリボ払いといった方法もあります。分割払いやリボ払いの場合、金利手数料がかかりますのでなるべく利用しないほうがいいかもしれません。

中古車購入でクレジットカードで支払うのはアリ?

中古車販売店やディーラーの中には、クレジットカードの支払いに対応しているところも一部あります。もし現金で中古車の代金を全額用意できなければ、カード払いを利用するのも選択肢の一つです。

カード払いを検討しているのであれば、メリットやデメリットは何か把握しておきましょう。また、カード以外にキャッシュレス決済もありますが、こちらに対応しているかも併せて見ていきます。

一部店舗ではクレジットカード払いに対応している

中古車販売店の中には一部、クレジットカード払いに対応しているところもあります。日本全国にチェーン展開しているような大手の中古車販売店に多く見られます。

しかし、大手の場合はお店によって対応が異なる可能性もあるので、あらかじめ担当者に確認しましょう。

クレジットカードが利用できても、制約があるかもしれません。例えば、カードによっては決済対応していない可能性があります。国際的なブランドであれば、取り扱っている可能性は高いですが、自動車系のクレジットカードしか対応していない場合もあるでしょう。

クレジットカード払いのメリット

クレジットカードで頭金を支払うメリットは、キャッシュバックポイントが受けられるという点です。

中古車の頭金の場合、数十万円かかることが多く、一気に大量ポイントを獲得できるかもしれません。ポイントは現金のようにショッピングの際に使用できたり、景品に交換できたりします。

車の頭金のような高額利用をして、期日通りにきちんと支払いができればその履歴が残るのもメリットです。高額返済の実績が残れば、信用度もアップします。

信用できると認識されれば、クレジットカードの増枠ができたり、住宅ローンなど他の借り入れの審査が有利になったりするかもしれません。

クレジットカード払いのデメリット

クレジットカードで頭金を支払うデメリットは、ショッピングに制約の伴う可能性があるという点です。

中古車の頭金の場合、数十万円単位になる場合が多いです。すると、頭金の支払いで利用限度額のほとんどを使い切ってしまう恐れが出てきます。結果的に、ほかのショッピングでクレジットカードが使えなくなるかもしれません。

また販売店によって、使えるカードの種類や利用範囲が異なるのもデメリットの一つです。

中古車購入に関する費用は、カード払いできるお店もあれば、諸費用しか支払えないところもあります。

同じチェーン店でも店舗ごとに条件が異なることもありますので、事前に確認しておきましょう。

カード払いの場合は金利をチェック

3回以上の分割払いやリボ払いによる支払いを選択した場合、「金利手数料」がかかります。これがいくらになるのか、利用規約などで確認しておきましょう。

金利手数料は分割払いとリボ払いで、利率が異なる場合も多いです。また、分割払いでも回数によって異なることがあります。

自分が希望する支払方法の場合、適用される金利手数料はいくらかチェックしておきましょう。

一般的にカードの金利手数料は高めです。もしかするとカード払いにせずに自動車ローンを組んだほうが、利息負担を軽減できるかもしれません。両者の金利を比較したうえで、支払方法を判断してください。

クレジットカードによる一括払いは可能?

クレジット決済に対応しているお店であれば、理論上は一括購入も可能です。ただし、実際に一括払いができるかどうかは疑問です。

中古車の価格は数百万円単位のものも少なくありません。そのため、クレジットカードの利用限度枠は100万円超のものが必要です。

ゴールドカードやプラチナカードなどのステータスカードなら可能かもしれませんが、プロパーカードの場合は限度額を超える可能性が高いです。

一括払いを検討しているのであれば、自分の利用限度額がいくらか、現段階でショッピングやキャッシングでいくら使ったかを確認しましょう。

キャッシュレス決済は対応している?

クレジットカード以外にも今では様々なキャッシュレス決済が出てきています。電子マネーやスマホ決済など、普段の買い物で利用している方も多いでしょう。そういった方は、カードではなくキャッシュレス決済で中古車を購入したいと思うかもしれません。

しかし、2022年5月現在、キャッシュレス決済に対応している中古車販売店は少数派です。徐々にキャッシュレス決済に対応している店舗も増加してはいます。

もし対応しているお店を見つけたら、キャッシュレス決済で支払うのも一考です。ただし、利用可能でも修理代や部品代など、一部の支払いに制限しているところもあるため、事前に確認しましょう。

まとめ

①自動車ローンを組むにあたって頭金を組むのは義務ではない

②頭金なしの場合、審査が厳しくなる可能性がある

③頭金の目安は本体価格の2~3割

④契約や納車のタイミングで頭金は支払うことが多い

⑤クレジットカードを使って支払う方法もある

この記事の画像を見る

この記事はいかがでしたか?

気に入らない気に入った

グーネットマガジン編集部

ライタープロフィール

グーネットマガジン編集部

1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
グーネットでは軽自動車から高級輸入車まで中古車購入に関する、おすすめの情報を幅広く掲載しておりますので、皆さまの中古車の選び方や購入に関する不安を長年の実績や知見で解消していきたいと考えております。

また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
誌面が主の時代から培った、豊富な中古車情報や中古車購入の知識・車そのものの知見を活かして、皆さまの快適なカーライフをサポートさせて頂きます。

この人の記事を読む

1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
グーネットでは軽自動車から高級輸入車まで中古車購入に関する、おすすめの情報を幅広く掲載しておりますので、皆さまの中古車の選び方や購入に関する不安を長年の実績や知見で解消していきたいと考えております。

また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
誌面が主の時代から培った、豊富な中古車情報や中古車購入の知識・車そのものの知見を活かして、皆さまの快適なカーライフをサポートさせて頂きます。

この人の記事を読む

img_backTop ページトップに戻る

ȥURL򥳥ԡޤ